特にNTTの固定電話は、災害時に重要な通信手段となります。
多くの人がスマートフォンを使用していますが、停電時には充電が切れてしまうと連絡手段を失うことがあります。
このような状況で、固定電話の価値が再認識されます。
NTTの固定回線は電力が途絶えても微量の電力を電話線から供給されるため、動作する可能性があります。
もし固定電話から発信できない場合は、設定を見直すことで解決することがあります。
発信だけでなく着信もできない場合は、配線の問題や回線自体の障害が考えられます。
定期的に電話の動作確認をしておくと良いでしょう。
固定電話のトラブル対応:NTTへの連絡前にできること
固定電話は壁の端子に直接コードを接続して使いますが、この設備は主にNTTが提供しています。
もし緊急で発信する必要がある場合、受話器を取って「ツー」というダイヤルトーンが聞こえたら、以下の手順を試してみてください。
2. 電話機の付加機能を調整または無効にする。
受話器を取った際にダイヤルトーンが正常に聞こえ、番号入力後にも呼び出し音がする場合、固定電話は問題なく機能しています。
相手側の電話に問題がある可能性があるため、別の方法で連絡を取ることをお勧めします。
固定電話の発信トラブルを解消する設定方法
固定電話で発信音「ツー」とは聞こえるものの、呼び出し音「プルル…」とならない場合、使用している固定電話と回線の種類が合っていない可能性があります。
特に、最近問題なく通話できていたのにトラブルが起きた場合、近くで停電があったかもしれません。
停電後の電話設定のリセットが必要な場合、手動で調整を試みることをお勧めします。
たとえば、「シャープ JD320CL/CW」モデルの設定方法を紹介しますが、使用している機種によって操作が異なるため、詳しくは取扱説明書を参照してください。
設定変更の手順は以下の通りです。
1. 「メニュー/決定」ボタンを押します。
2. 矢印キーで「回線種別」を選び、「メニュー/決定」を押します。
3. 必要な回線種別を選んで、「メニュー/決定」で確定します。
デジタル表示のない古い機種では、側面にあるダイヤルを回して設定変更が可能です。
選べる回線種別オプションには以下のようなものがあります。
– トーン(プッシュ式):現代のプッシュボタン式電話に適用
– ダイヤル(20PPSと10PPS):従来のダイヤル回線に適用
– 自動設定:デジタル表示がある電話機で自動的に最適な回線種別を選択
設定に迷った場合は、「トーン」設定から始め、うまくいかなければ「ダイヤル(20PPS)」で試してみると良いでしょう。
プッシュ式とダイヤル式の回線の違いと基礎知識
プッシュ式とダイヤル式の回線は操作方法が異なるものの、通信品質に大差はありません。
プッシュ式ではボタンを押して信号音で発信し、ダイヤル式では数字を回して発信します。
回線種別が自動で判定されなくなるトラブルは、たとえば停電後に設定がリセットされることによって生じることがあります。
このような時は手動で回線種別を再設定する必要があります。
現代の多くのプッシュ式電話機は多機能で使いやすく、新しい機種を選ぶ方が多いですが、ダイヤル式電話機と同様に、停電や災害時には頼れる存在です。
最新のプッシュ式電話機の多くはダイヤル回線にも対応しており、適切な設定により問題なく使用可能です。
携帯電話への発信トラブルと自動設定の解除方法
発信できない問題が起きた場合、まずは特定の番号に発信が可能かどうかを確認してください。
全ての番号への発信が不可能な場合は、電話機自体が故障している可能性があるため、修理が必要かもしれません。
特定の携帯電話番号だけに発信できない状況の場合、事業者識別番号を含む自動設定機能の調整や解除が助けになることがあります。
「ひかり電話」や「IP電話」を使用している方は、これらの自動設定機能が使えないため、設定の確認と解除が推奨されます。
自動設定機能は、通信事業者の識別番号を設定することで携帯電話への通話料金が割引される仕組みです。
この機能の名前はメーカーによって異なり、例えば次のような名称があります。
– SHARPの「携帯とくとくダイヤル」
– SANYOの「携帯セレクトダイヤル」
– NECの「ケータイお得ダイヤル」
事業者識別番号は、使用している通信事業者ごとに割り当てられており、NTTコミュニケーションズでは「0033」のような形式です。
自動設定機能の調整や解除の必要性は、使用している電話サービスによって異なります。
例えばNTTの一般回線やIP電話を使用している場合、設定方法は以下の通りです。
2. 「上」「下」ボタンで適切なオプションを選択します。
3. 選択した後、再度「メニュー/決定」を押して設定を完了します。
IP電話を使用している場合、適切な解除番号の設定が重要です。自動設定機能が不要な場合には、次の手順で解除できます。
2. 「上」「下」を押して「利用しない」を選択します。
3. 選択を確定し、操作を完了します。
設定を見直しても問題が解決しない場合は、サービスプロバイダーに連絡し、さらなるサポートを受けることが重要です。
WebでのNTTへの問い合わせがおすすめな理由
回線設定や自動付加機能の確認後も問題が解消されない場合、多くは電話機の故障ではなく設定問題が原因です。
特に特定の携帯番号に発信できないときは、NTTへ問い合わせするのが効果的です。
固定電話からのNTTへの直接問い合わせは「113」を利用しますが、発信制限がある場合はこの番号は使えません。
その場合、携帯電話や他社の固定電話からは「0120-444-113」で問い合わせ可能です。
しかし、問い合わせ方法としてWebを利用するメリットは大きいです。
Webなら、内容をじっくりと整理しながら問い合わせを行え、オペレーターと直接話す前に必要な情報を整理する時間も節約できます。
電話での問い合わせでは、オペレーターと接続する前に詳細な説明を求められることがあり、すぐに話すことが苦手な人にとっては難しい場合があります。
また、Webなら自分のペースで問い合わせが可能で、長い待ち時間にも悩まされることがありません。
過去にはオペレーターとの接続待ちで長時間を要したため、Webを利用することで時間とコストを節約できるメリットもあります。
電話修理の費用について
全ての電話から発信できない場合、電話機の故障が疑われます。
この場合、販売店での修理が推奨されます。
修理費用は状況により異なりますが、例としてシャープ製の電話機での修理費用は次の通りです。
– 迷惑電話対応モデル:約24,200円(税込)
– 通常モデル:約15,400円(税込)
複数の故障がある場合や高価な部品が必要な場合は、上記の費用を超えることもあります。
また、見積もり後に修理をキャンセルすると診断料が発生することがあるので注意が必要です。
修理に関しては、事前に製造メーカーに確認し、保証期間内であれば無償修理が可能です。
固定電話のトラブルシューティング:配線と回線のチェック
着信音が聞こえない、または着信がまったくない場合、電話機や配線に問題があるかもしれません。
特に通話が少ない場合は、この問題に気付かないこともあります。
まずは電話機の配線が正しく接続されているか確認してください。
配線に問題がある場合は、それを修正するだけで、問題が解決することがあります。
回線に問題がなければ、最終的に電話機の故障を疑うことになります。
固定電話の基本配線チェック方法
NTTの一般回線を使っている家庭で、電話機から壁の差込口までの直接接続が一般的です。
このため、中間にモデムなどの機器は不要です。
固定電話の配線をチェックする際に最初に確認すべき点は、電話機と壁のジャックをつなぐケーブルの接続状態です。
配線のチェックポイントは以下の通りです。
2. 使用しているケーブルが6極2芯タイプであるか(2つの金属ピンが露出しているタイプ)。
配線が緩んでいたり、間違ったタイプのケーブルを使用していたりすると、電話機の動作に影響を与える可能性があります。
引越し後や小さな子供がいる家庭では、ケーブルが抜けかけていることもあるため、定期的なチェックが推奨されます。
もし使用しているケーブルが適切か不確かな場合は、新しい6極2芯ケーブルに交換を検討してください。これは家電量販店などで容易に入手できます。
光回線機器を介した配線のチェック方法
光回線機器(ONU)が設置されている場合は、まず電話機と光回線機器との間の接続を確認しましょう。ここでの接続状態が重要です。
光回線と電話機の接続チェックポイントは次の通りです。
2. 光回線機器の電源が入っており、LEDランプが点灯しているか。
これらを確認してもなお問題が解決しない場合、電話機自体の故障や回線に問題がある可能性があります。
また、端子が正しく接続されていない、電源コードが抜けているなどのシンプルなトラブルの可能性も考えられます。
接続や回線に問題があると疑われる場合は、NTTや通信サービス提供者に連絡をして、具体的な症状を伝えると迅速な対応を期待できます。
例えば、「携帯電話から自宅にかけても通じない」と具体的に伝えることで、問題解決がスムーズに進むことがあります。
ADSL機器を介した配線のトラブルシューティング
ADSL機器を使用している家庭では、問題解決のためにまずその機器を取り外し、電話機を直接壁の差込口に接続してみましょう。
この方法で発信と着信が可能な場合、ADSL機器自体や関連する回線に問題があると考えられます。
発信音は通常通り聞こえるが通話がつながらない、または発信音がまったく聞こえない場合は、NTTに連絡して専門的なチェックを依頼する必要があります。
このとき、設定変更が必要な場合もあります。
それでも問題が解消されない場合は、電話機自体が故障している可能性を疑い、適切な対処を検討することが重要です。
電話回線の障害をNTTに診てもらう
電話回線に問題を感じたら、NTTに連絡して詳しい調査を依頼しましょう。
屋外の電話線に問題がある場合、修理は通常無料で行われますが、屋内の配線に問題がある場合は修理費用が発生します。
修理には最低でも1万円程度かかると見積もり、電話が依然として機能しない場合は電話機の故障が考えられます。このような状況では、修理が必要となる場合があります。
固定電話の発信制限の場合の対処
特定の状況下、例えば多くの人が同時に電話を使用する際には、NTTは通信品質を保つために発信制限を設けることがあります。
例えば「ただいま電話が混み合っています」というアナウンスが聞こえた場合、発信が制限されていることを示しています。
発信規制のレベルは以下の通りです。
– レベル1:規制なし
– レベル2:特定の市外局番への発信を制限(例:新型コロナウイルスワクチン接種の予約で電話が集中した場合)
– レベル3:すべての市外発信を制限
– レベル4:一般電話番号からの発信を制限(例:大みそかの発信が集中した場合)
着信に関しても規制が設けられる場合があるため、これにも注意が必要です。
着信規制の種類と具体的な事例
着信規制にはいくつかのレベルがあります。レベル1は規制なしを意味します。
レベル2では、特定の固定電話番号からの着信が制限されます。
たとえば、2015年の大みそかから元旦にかけて予測された着信集中に対処するために実施されました。この際、FAX機能付きの電話は影響を受けず、FAXの送受信が可能でした。
以前、携帯電話のメールや通話が主な連絡手段で、特に新年の挨拶で「明けましておめでとう」というメッセージが一斉に送られることが多くありました。
このような大量の通信が一度に行われることでサーバーオーバーロードが起こり得るため、2015年以前にはNTTや携帯電話会社によって発信および着信の規制が行われました。
これにより、深夜に送信されたメッセージが翌日昼に届くこともありました。
緊急通報へのアクセスが困難になる問題を防ぐため、このような規制が必要とされています。
例えば、停電時でも固定電話は機能することが期待されますが、110番や119番へ繋がらない状況は避けなければなりません。
2021年には、新型コロナウイルスワクチンの予約が開始され、電話での予約を試みる高齢者が多く、電話が集中したため、約200の自治体で発信規制が実施されました。
これにより、一時的に電話が繋がりにくい状況が発生しても、緊急通話の容量を確保し、警察や救急サービスが必要な人々へのアクセスの向上が期待されました。
固定電話のトラブルシューティング方法
固定電話で発信音は聞こえるが発信できない場合、多くの問題はユーザー自身で解決可能です。
そのため、すぐにNTTに連絡する必要はありません。
回線設定の再確認や自動付加機能のチェックが必要です。特に、IP電話や光電話を使用している場合は、設定解除が必要になることがあります。
発信音が全く聞こえない場合は、接続されているコードや端子に問題がある可能性があります。
電話線と機器の接続を一度確認し、問題が解決しなければ、NTTに直接調査を依頼することが推奨されます。
また、予期せぬ電話番号や時間帯に通話が集中することが予想される場合、NTTが発信や着信の制限を設けることがありますので、これらの状況に備えておくことが重要です。